2009年2月12日 | 倒産 |
最近、日本綜合地所がDIP型の会社更生手続を選択したということで話題となっています。
会社更生手続においては、更生管財人が裁判所により選任され、この更生管財人が会社の財産について管理処分権限を持つところに一つの特色がありました。そして、更生管財人は、通常、裁判所が倒産手続に熟練した弁護士を選任していました。
ところが、東京地裁民事第8部は、NBL895号(2008年12月15日号)において、DIP型会社更生手続の運用の導入についての論文を発表し、それ以来、DIP型の会社更生手続が開始される例が見受けられるようになりました。これにより、更生会社の元社長などが、そのまま更生会社の管財人に就任することになったのです。
法的には、既に平成15年4月1日施行の会社更生法において、経営責任のない経営者、管財人、保全管理人等に選任することができることが明文化されていました(会社更生法67条3項、70条1項但書等)。
会社更生手続は、担保権についても更生計画の定めるところによって権利が制限されることになるため、担保権が別除権となり手続外で行使が可能な破産手続や民事再生手続よりも、いわば強力な倒産手続きであり、倒産会社にとって有利な面が多かったところがありました。
ところが、会社更生手続では、上記のとおり、管財人には原則として弁護士が選任され、旧経営陣は、その経営権をはく奪されてしまうため、会社更生手続のメリットにも関わらずその申請が敬遠され、民事再生手続を選択する例の方が多かったという実情がありました。現に、平成19年に東京地裁が受理した会社更生手続事件8件のうち、7件が債権者申立ての事件であり、会社自らが申し立てた事件はわずか1件だったそうです。
そこで、裁判所は、上記のとおり、DIP型の会社更生手続の運用開始したのですが、これにより、より使いやすい制度へと改革されることが期待されています。
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2008年12月25日 | 講演情報等 |
近時、不動産の賃料相場が下落し始めていますが、オーナー又はPMとして如何に対応していくかが重要な課題となります。
そこで、以下の要領にてセミナーを開催することになりました。ぜひお申し込みください。
テーマ:賃料減額判例の徹底研究
~迫り来るテナントからの賃料減額請求への対応に向けて~
◆受け入れるべきか、どこまでか、拒否できるのか
◆ビルオーナー・プロパティマネージャーの必須知識
【開催日時】 平成21年2月16日(月) 午後1時30分~5時00分
【主催】 株式会社 ファンドソリューション
【後援】 財団法人 日本ビルヂング経営センター
【概要】
未曾有の景気低迷がオフィス賃料を直撃しています。実際、2008年末の調査では東京都区部で5.4%という大幅な下落がみられました((財)不動産研究所調査)。この賃料下落傾向は拡大の傾向を見せており、2009年初頭からさらに本格化する見通しです。また、別な側面からみれば、賃料下落局面の中でテナントの引き抜きがさらに増大することが予想されます。
テナントからの賃料減額請求をめぐっては、当然のことながらオーナーサイドとテナントサイドの利害が鋭く対立するため、多くの裁判例が存在します。ビルオーナーはもちろん、賃料改定交渉の矢面に立つプロパティマネージャーは、こうした賃料減額請求をめぐる裁判例を十分に理解した上で、テナントの賃料減額請求に対応することが必要不可欠です。さらに、プロパティマネージャーは、単なるビル管理業とは異なり、マネージャーとして賃料改定交渉においてオーナーやアセットマネージャーに対し一定の提案をすることが求められ、その際には説明責任も果たさなくてはなりません。そのためにも、賃料をめぐる裁判例の知識は必須となります。
そこで、本セミナーでは、オフィスビルに限らず商業施設も含めて賃料減額に関する裁判例を徹底的に分析していただき、実務に活かすための判例の知識と動向をわかりやすく解説します。
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2008年12月18日 | 不動産証券化 |
先日のファンドソリューション主催のセミナーにおいて、不動産証券化スキームにおいて、アセットマネジャーについて民事再生手続が開始された場合、SPCないしレンダーがAMとの契約を解除して新AMを選任することができないかというご質問を受けました。
すなわち、不動産証券化スキームにおいては、契約上、AMの民事再生手続開始は契約の解除事由とされている場合が多いため、この解除条項により、旧AMとの契約を解除し、SPCないしレンダーが新AMを選任できないかという問題です。
ここで、何が問題かというと、民事再生法49条1項によれば、双方未履行の双務契約(ここではSPCとAMとの業務委託契約)については再生債務者に、解除か履行の選択権が与えられているため、契約において債務者の民事再生手続開始を解除原因として特約を定めることは、民事再生法49条1項の趣旨に反し、同特約は無効ではないかということが問題となるわけです。
この点に関し、ファイナンスリースの事例ではありますが、平成20年12月16日、最高裁が注目の判決を出しました(最高裁HP)。
すなわち、民事再生手続開始の申立てがあったときは契約を解除できる旨を定めた特約は、民事再生手続の趣旨、目的に反するものとして無効と解するのが相当であると判示しました。
この判決の射程がどこまで及ぶのかは今後議論が展開されると思いますが、この判旨はSPCとAMとの業務委託契約においても妥当すると思われ、そうすると、SPCないしレンダーは、AMの民事再生手続開始を解除原因とする特約の効力を主張することはできないことになります。
ただ、再生債務者に債務不履行があった場合にはそれを理由に解除することは可能です。このことは、上記判例の補足意見においても述べられています。
上記判例の補足意見は、ファイナンスリース契約における期限の利益の喪失約款と弁済禁止の保全処分との関係等、大変面白い指摘がなされており、余裕のある方はご一読されることをお勧めいたします。
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