2008年12月18日 | 不動産証券化 |
先日のファンドソリューション主催のセミナーにおいて、不動産証券化スキームにおいて、アセットマネジャーについて民事再生手続が開始された場合、SPCないしレンダーがAMとの契約を解除して新AMを選任することができないかというご質問を受けました。
すなわち、不動産証券化スキームにおいては、契約上、AMの民事再生手続開始は契約の解除事由とされている場合が多いため、この解除条項により、旧AMとの契約を解除し、SPCないしレンダーが新AMを選任できないかという問題です。
ここで、何が問題かというと、民事再生法49条1項によれば、双方未履行の双務契約(ここではSPCとAMとの業務委託契約)については再生債務者に、解除か履行の選択権が与えられているため、契約において債務者の民事再生手続開始を解除原因として特約を定めることは、民事再生法49条1項の趣旨に反し、同特約は無効ではないかということが問題となるわけです。
この点に関し、ファイナンスリースの事例ではありますが、平成20年12月16日、最高裁が注目の判決を出しました(最高裁HP)。
すなわち、民事再生手続開始の申立てがあったときは契約を解除できる旨を定めた特約は、民事再生手続の趣旨、目的に反するものとして無効と解するのが相当であると判示しました。
この判決の射程がどこまで及ぶのかは今後議論が展開されると思いますが、この判旨はSPCとAMとの業務委託契約においても妥当すると思われ、そうすると、SPCないしレンダーは、AMの民事再生手続開始を解除原因とする特約の効力を主張することはできないことになります。
ただ、再生債務者に債務不履行があった場合にはそれを理由に解除することは可能です。このことは、上記判例の補足意見においても述べられています。
上記判例の補足意見は、ファイナンスリース契約における期限の利益の喪失約款と弁済禁止の保全処分との関係等、大変面白い指摘がなされており、余裕のある方はご一読されることをお勧めいたします。
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2008年12月13日 | 賃貸借 |
先日は、ファンドソリューション主催のセミナーに大勢の方にお越しいただきまして、ありがとうございました。
様々なテーマについてセミナーを行った中でも、サブリースの破綻事例についてのご質問や、違約金条項と破産との関係についてのご質問を多くいただきました。
サブリースにおける破綻事例におきましては、オーナー破綻の場合にオーナーとサブリース会社との賃貸借が新オーナーに承継されるのか、また、その場合に、サブリース会社とエンドテナントとの転貸借契約はどうなるのか等のご質問をいただきました。
また、定期借家契約におけるフリーレントと違約金条項との関係については、最新判例をご紹介したこともあり、それに関連する興味深いご質問もいただきました。
たとえば、定期借家においてフリーレントがなされる場合には、中途解除の際にはフリーレント期間分の賃料相当額を支払うとの約定が定められることが多いと思います。
この違約金条項が定められた事例において、テナントが破産し、破産管財人が定期借家契約を中途解除(破産法53条)した場合、違約金が破産債権になるのか、または、財団債権になるのかという問題があります。
フリーレント期間も賃料債権は発生しており、中途解除が停止条件であると考えれば、破産手続開始決定前の債権として、破産債権になると考えられます。一方、フリーレント期間の賃料相当額の違約金が、中途解除によってはじめて発生すると考えれば、破産手続開始後に発生した債権として、財団債権になると考えられます。
オーナーやプロパティマネジャーとしては、後者の見解をとるべきですが、そもそも、条文が後者のように読み込める条文かどうか、よく確認をしておく必要があると思われます。
他にも、賃貸借当事者の破綻につきましては、様々な問題提起がなされまして、ご来場の皆様の高い関心が伺えました。主催者と相談しながら、こうしたプロパティマネイジメントの分野について、セミナーを開催していきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。
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2008年11月26日 | 区分所有法 |
平成20年11月21日、内閣府、法務省、国土交通省により、表題のアンケート調査結果の発表があり、ウェブ上で公開されています。
この調査結果をみると、分譲マンションの建替えの際に、いかに管理組合、管理会社、事業者が苦労をしているかがよく分かります。建替えの際に特定の区分所有者が反対した場合の対応、売渡請求の行使、借家人がいる場合の立退方法、立退料の多寡等、非常に参考になるデータかと思います。
私が個人的に関心があったのは、同アンケートにおいて、今後の立法政策について調査している点です。具体的には、建替え決議の存在だけで借地借家法上の更新拒絶の正当事由が具備されることの是非、建替え決議の存在を要件とする借家権の消滅請求制度の是非等、建替え事業を推進する立場からは高い支持を得ていました。
もっとも、借家人からすれば、一方的に居住権を失うことになるため、借家人の権利保護との調整が不可欠に思います。
今後、こうした制度が実現されるのか、気になるところです。
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