2011年9月13日 | 講演情報等 |
2011年9月9日に、財団法人日本ビルヂング経営センターの平成23年度「ビル経営管理講座」にて、震災対応と建物賃貸借をテーマとするお話をしてきました。
阪神淡路大震災の際に積み重なった裁判事例を紹介するとともに、震災が発生した場合の建物賃貸借を巡る諸問題についてお話をしました。
気象庁のHPをみると、過去十数年の間にかなりの数の大地震が発生していることが分かります。自らが直接被災することは稀であっても、全国展開する企業にとっては、かなりの確率で震災に遭遇することになります。そうした観点から、震災と建物賃貸借の問題を整理しておこうというのが主眼でした。
大勢の方に熱心に聞いていただきまして、感謝をしております。受講生の方の今後のお仕事にお役立ていただければ幸いです。
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2011年7月12日 | 賃貸借 |
震災により建物が滅失した場合、賃貸借契約は当然に終了することとなりますが(最高裁昭和42年6月22日判決)、オーナーとテナントとの間にて、そもそも、建物が「滅失」したかどうかが争われることがあります。
つまり、震災により建物が即時に滅失したとなれば、その時点で賃貸借は終了しますが、滅失していないとなると、賃貸借契約は存続し、未払い賃料が積み上がっていくことになります。最終的に、オーナーとテナントとの間において、賃貸借を清算しようとした際、オーナーは、テナントに対し、敷金と未払い賃料を相殺することにより、敷金返還を拒み、一方、テナントは、賃貸借は震災により終了したとして、全額の敷金返還を求めることになるわけです。実際、阪神淡路大震災の際には、敷金・保証金の返還を巡る訴訟が多発したそうです。
大阪高裁平成7年12月20日判決(判例時報1567号104頁)は、震災のあった1月17日に建物が損壊し、同日賃貸借が終了したことを認定し、同日以降未払賃料が発生しないことを認定しました。
さらに、賃借人による動産類の搬出がなされていなかったとしても、建物自体が危険な状態にあり、居住はもちろん、動産類の保管場所としても使用できなかったのだから、明渡義務の不履行責任や、賃料相当損害金の請求もできないとしました。
震災においては、テナントのみならず、オーナーも大きな被害者です。しかも、建物の滅失の場合には、全てのテナントから一斉に敷金返還請求を受けるわけですから、オーナーは、極めて厳しい状況におかれます。
現行法上はこのような対応がやむを得ないとしても、何らかの支援は必要に思われます。
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2011年5月14日 | 賃貸借 |
だいぶ久しぶりの更新です。
近時、東京においても、計画停電の影響により、ビル管理において、共益費支払いに関する問題や、点灯しない看板費用に関する問題が出始めているようです。また、区分所有法においても、被災マンションにおいて、区分所有者の行方不明、転居先不明、多数の相続発生等により建替え決議の通知が円滑に進まない等の問題提起もされています。これらについては、順次検討のうえ、発表する機会があればよいと思っております。
さて、法務省のHPに「民法(債権関係)の改正に関する中間的な論点整理」(平成23年4月12日決定)が掲載されました。賃貸借に関する部分にも多くの頁が割かれており、今後、民法改正にあたっての課題が列挙されており、大変参考になります。
転貸借についても、多くのコメントが掲載されており、転貸人倒産時における賃貸人の優先的地位等、興味深い議論もあります。個人的には、一時、問題となった転貸人倒産時における転借人の敷金保護の問題も取り上げて欲しいと思っています(まだ読み込んでいないため、どこかに記載がるかもしれませんが)。
今後の展開も非常に楽しみです。
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