2006年8月14日 | 区分所有法 |
すっかり更新がご無沙汰してしまいました。
7月、8月と急な仕事がいくつか入ったことと、ある程度、生産緑地の問題について整理し終わったことで、しばらく更新をお休みしてしまいました。
ところで、最近、ある方の執筆協力ということで、区分所有法に関する執筆を行っています。私の担当は、建替え、復旧、団地関係といった区分所有法の後半部分です。
建替えに関していえば、少々前になりますが、平成14年に区分所有法が改正され、費用の過分性の要件が撤廃されたことにより、マンションの建替えが容易になりました。
また、近時、マンション建替えのための解体工事中にアスベストが発見され、高額の対策費用のために予算をオーバーしてしまい、建替え事業がストップしてしまうケースもあるようです。
今後、こうした区分所有法をはじめとするマンション開発の諸問題についても、書いて行きたいと思っています。
今後とも、当ブログとのお付き合いの程、宜しくお願い致します。
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2006年7月7日 | 生産緑地 |
生産緑地の買取は「時価」でなされます。それでは、「時価」とは、いったいいかなる基準で決まるのでしょうか。
「時価」とは、不動産鑑定士、公官署等の公正な鑑定評価を経た近隣地の正常な取引価格や公示価格を考慮して算出された金額をいいます。
もともと、生産緑地の買取制度は、生産緑地の所有者に対する権利救済として設けられたものですから、その買取価格たる時価は、生産緑地法の各種の制限が付された土地としての評価額ではなく、市街化区域内にある農地(宅地見込地)としての評価によるべきとされています。
ただ、そうなると、買取側である市長等は大変な支出を強いられることになります。現実には、市長等が税金により広大な生産緑地を宅地並みの価格で買い取ることは困難と思われ、買取がなされないまま生産緑地指定が解除されるケースが多いようです。
なお、実際に時価がいくらになるかについては、買い取る者と生産緑地の所有者が協議して定めることになっています。もし、協議がまとまらない場合には、収用委員会に裁決を申請することができ、その裁決により時価が決定されることになります。
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2006年7月5日 | 生産緑地 |
前回お話したとおり、農業の主たる従事者が死亡し、又は、農業に従事することが不可能になったときには、生産緑地の買取請求が認められていますが、農業の「主たる従事者」とは一体誰を指すのでしょうか。
「主たる従事者」とは、農業に専業従事する者はもちろんのこと、兼業で従事する者であっても、その者が従事することができなくなったために農業経営が客観的に不可能となるような場合におけるその者も含まれ、世帯主に限定されるものではありません。
また、農業は家族経営で行われることも多いことから、主たる農業従事者と共に、一定割合以上農業に従事している者、具体的には、
� 主たる従事者が65歳未満の場合、その従事日数の8割以上従事する者
� 主たる従事者が65歳以上の場合、その従事日数の7割以上従事する者
も、「主たる従事者」に含まれるものとされます。
「主たる従事者」に該当するか否か、「一定割合以上農業に従事している者」に該当するか否かは、市長が判断します。そして、買取申出の際には、個々の従事者の従事日数を把握するため、農業委員会の証明書を添付することになっており、市長の判断が客観的なものとなるよう配慮されています。
買取申出の事例ではありませんが、相続税の更正処分に対する取消請求訴訟において「主たる従事者」の解釈が問題となった事例があります(名古屋地裁平成13年7月16日判決、判タ1091−224)。
上記判例においては、「主たる従事者」の判断基準につき、その者の死亡により、所有者となった相続人が質的又は量的に従前と異なる新たな負担を余儀なくされるような場合には、当該被相続人は「主たる従事者」に該当すべきであると判断した上、この新たな負担とは単に労働力の提供という要素のみに限定されるべきではなく、資本その他の経営面における要素を総合考慮すべきであると判示しました。
事例は異なるものの、数少ない裁判所の判断だけに、参考になるものと思われます。
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